「原因がわからないけれど、ずっとかゆい」「繰り返し出てくるこの湿疹は一体何だろう」「ただの湿疹だと思っていたのに、薬を塗っても一向に治らない」。
はっきりとした診断がつかないまま、皮膚の不快な症状が続くことは、身体的な苦痛だけでなく、「このままどうなってしまうのだろう」という大きな精神的ストレスを伴います 。当院は、こうした「わからない」という不安を抱える方々のための場所です。私たちの第一の使命は、専門的な知識と技術を駆使して、その症状の正体を突き止め、安心と解決への道筋を示すことです。
一般的に「湿疹」や「かぶれ」と呼ばれる症状も、専門医の目から見ると、その原因は多岐にわたります。自己判断で市販薬を使い続けたり、不適切な治療を続けたりすることは、症状の悪化や治療の長期化を招くだけでなく、重大な病気を見逃すリスクにも繋がります。
例えば、原因不明に見える皮膚症状の背景には、以下のような様々な疾患が考えられます。
当院の専門医は、これらの複雑に絡み合った可能性の中から、真の原因を的確に見つけ出す「鑑別診断」のエキスパートです。
私たちは、正確な診断にたどり着くために、いわば「医学的な探偵作業」ともいえるプロセスを重視しています。
診断の第一歩は、患者さんの話を詳しく聞くことです。いつから症状が始まったのか、どんな時に悪化するのか、生活習慣、アレルギー歴、家族歴、そして現在感じている不安など、あらゆる情報が診断の手がかりとなります 。その上で、皮膚の状態を細部まで丁寧に診察します。
当院では、診断の精度を飛躍的に高めるための先進的な診断機器「ダーモスコピー」を駆使します。ダーモスコピーは、特殊な拡大鏡とライトを用いて、皮膚の表面下にある色素の分布や血管のパターンなどを詳細に観察する検査です。痛みは全くなく、メスを使わずに、その場で多くの情報を得ることができます。
この検査は、特に「ほくろ」と「悪性黒色腫(メラノーマ)」という、見た目が似ていて鑑別が極めて重要な病変を見分けるのに絶大な威力を発揮します 。
私たちの徹底した診断プロセスは、重大な疾患の可能性を確実に見極めるためでもあります。一見するとありふれた皮膚症状に見えても、以下のような悪性・前がん病変の初期症状である可能性があるからです。
これらの病変を早期に発見し、適切な治療に繋げること。それが、専門医としての私たちの重要な責務です。徹底した検査は、患者さんに「安心」を提供するために不可欠なのです。
たとえ、慢性蕁麻疹のように明確な「原因」が特定できない場合でも、決して治療法がないわけではありません。正確な診断がつけば、それは症状をコントロールし、不快感を解消するための治療計画を立てるためのスタートラインに立ったことを意味します。
「原因不明」という霧の中で立ち止まる必要はありません。その霧を晴らし、進むべき道を照らし出すのが私たちの役割です。長引く原因不明の症状にお悩みの方は、どうか一人で抱え込まず、当院にご相談ください。その一歩が、快適な日常を取り戻すための最も確実な道筋となるはずです。