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イオン導入・エレクトロポレーションとは(ケアシス)

MEDICAL

イオン導入・エレクトロポレーションとは

海のアサリやハマグリは、外の水が濁ったり危ないものが近づいたりすると、貝殻をぴたりと閉じて中身を守ります。とても頼もしいしくみですが、逆に言うと「殻が閉じている間は、外から良いものを入れようとしても、なかなか中へ届かない」ということでもあります。実は私たちの肌の一番外側にも、これとよく似た「閉じた殻」があります。角層(かくそう)と呼ばれるうすいバリアで、外からの刺激や水分の蒸発を防いでくれる大切な壁です。

ところが、この角層はとても優秀な壁なので、化粧品でビタミンCなどの美容成分を肌にのせても、その多くははね返されてしまい、必要な深さまでは思うように入っていきません。そこで登場するのがイオン導入エレクトロポレーションです。どちらも、微弱な電気の力を使って、閉じた「殻」をこじ開けることなく、有効成分を角層のバリアの向こう側へ効率よく届けることをねらった美容施術です。

イオン導入は、電気を帯びた(イオン化した)成分を、弱い電流でそっと肌の奥へ押し込む方法です。一方のエレクトロポレーションは、ごく短い電気のパルスを使って、細胞と細胞のすきまに一時的な小さな通り道を作り、電気を帯びにくい大きな分子(成長因子など)まで届けやすくする方法です。針を使わないため「針なし導入」とも呼ばれます。くすみ、毛穴の目立ち、乾燥、ハリの低下、ニキビが治ったあとの赤みなど、はっきりした病気ではないけれど気になる肌悩みに寄り添う、おだやかなお手入れとお考えください。

イオン導入・エレクトロポレーションのしくみ。弱い電気パルスでレンガ状の角質細胞のすきまを一時的に開き、美容有効成分を表皮から真皮浅層へ届ける皮膚断面の模式図
図:弱い電気パルスでレンガ状の角質細胞のすきまを一時的に開き、美容有効成分を肌の奥(表皮〜真皮浅層)へ届けます

なぜ美容皮膚科で受けるべき?

「エステでも似たようなお手入れがあるのでは?」「化粧品を丁寧に塗るのと何が違うの?」と感じる方も多いと思います。ここには、いくつかの大きな違いがあります。

まず、使う有効成分の質と濃度です。医療機関では、ビタミンC誘導体やトラネキサム酸など、成分の性質や濃度を医学的な視点で選んで用います。肌に何を入れるかは、効果とともに刺激やトラブルの可能性にも関わりますので、専門的な判断が欠かせません。

次に、肌の状態を見極める目です。同じ「くすみ」でも、乾燥によるもの、日焼けの影響、こすり過ぎによる色素沈着など、背景はさまざまです。皮膚科では、こうした肌の状態を診たうえで、導入が向くのか、それとも塗り薬やほかの治療のほうが適しているのかを判断できます。ときには、シミに見えて実は治療の必要な病変が隠れていることもあり、その見分けは医療機関ならではです。

そして、万一のトラブルにその場で対応できることも安心につながります。まれに赤みやピリつきが出た場合でも、医師がいる環境なら、すぐに相談して必要なケアを受けられます。効果がおだやかな施術だからこそ、続けやすさと安全性の両立が大切だと当院は考えています。

当院でのイオン導入・エレクトロポレーションへのこだわり

  • 費用とリスクを先にお伝えします:おだやかな施術であること、どのくらいの回数が目安か、どんな副作用があり得るかを、施術をお決めいただく前に正直にご説明します。「思っていたのと違った」を減らすことを何より大切にしています。
  • 日本皮膚科学会認定専門医が担当:肌の状態を医学的に見極め、導入が向く方・ほかの治療が向く方をていねいに見分けます。むやみに施術を重ねることはいたしません。
  • ほかの施術との相性を考えた提案:ケミカルピーリングやダーマペンなどと組み合わせることで、より満足度が高まる場合があります。当院はお一人おひとりの肌に合わせて、無理のない組み合わせをご提案します。
  • 三条市で通いやすい環境:定期的に続けることが目安の施術だからこそ、通いやすさは大切です。三条燕インターチェンジから車で約1分、JR燕三条駅から徒歩約7分の立地です。
  • 駐車場とキッズルームを完備:30台分の駐車場に加え第2駐車場26台分をご用意し、キッズルームもあります。小さなお子さま連れの方も、車での通院の方も、負担なくお越しいただけます。
  • 日曜診療も月に1〜2回:平日はお忙しい方でも続けやすいよう、日曜の診療日を設けています。無理なく肌のお手入れを続けていただけます。

こんなお悩み・年齢別の特徴

イオン導入・エレクトロポレーションは、はっきりした病気ではないけれど気になる肌悩みに寄り添う施術です。次のような方に向いています。

  • 10代後半〜20代:ニキビが治ったあとに残る赤みや、皮脂によるべたつき・毛穴の目立ちが気になる時期です。皮脂の分泌に関わる成分の導入を組み合わせるお手入れが向く場合があります。
  • 30代:仕事や子育てで肌のお手入れが後回しになりがちな世代です。乾燥やくすみ、うるおい不足を感じ始める方に、水分を保つ土台づくりとしての導入が向きます。
  • 40代:ハリの低下や、日焼けの積み重ねによるくすみが気になり始めます。ビタミンCやトラネキサム酸など、明るさやキメに関わる成分の導入を希望される方が増えます。
  • 50代以降:乾燥が進み、肌の全体的なうるおいとなめらかさを整えたい方に。ほかの治療とあわせて、肌のコンディションを底上げする目的で選ばれます。

一方で、深いシミやしわ、たるみなど、はっきりとした変化を短期間で求める場合には、導入だけでは物足りないことがあります。当院では、そうしたお悩みに対しては別の治療もあわせてご説明し、期待と実際のずれが生じないようにしています。

なぜ有効成分は肌に入りにくいのか(導入の仕組み)

肌の一番外側にある角層は、レンガを積み上げた壁のような構造をしています。レンガにあたるのが角層の細胞で、そのすきまを油分(細胞間脂質)が目地のように埋めています。この壁があるおかげで、外からのばい菌や刺激が入りにくく、体の水分も逃げにくくなっています。冒頭でお話しした「ぴたりと閉じた貝殻」と同じで、守る力が強いぶん、外から良いものを届けるのも簡単ではないのです。

とくに、水になじみやすい成分や、分子の大きな成分は、この油分の目地にはじかれてなかなか奥まで進めません。そこで電気の力を借ります。

イオン導入は、プラスやマイナスの電気を帯びた成分を用意し、弱い電流を流します。電気には「同じ性質どうしは反発し合う」という性質があるため、たとえばマイナスに帯びた成分をマイナスの電極側から流すと、反発の力で成分が肌の奥へと押し出されます。うちわであおいで葉っぱを前に進めるようなイメージで、成分をそっと後押しするしくみです。

エレクトロポレーションは、ごく短い電気のパルスを使います。このパルスが、細胞をつつむ膜に一時的な小さな通り道(すきま)を作ります。閉じていた貝が、ほんの一瞬だけすきまを開けるようなイメージです。この通り道を利用すると、電気を帯びにくい成分や、成長因子のように分子の大きな成分まで届けやすくなります。開いたすきまは時間がたつと自然に元へ戻るため、針で穴をあける方法とは異なり、肌の表面を傷つけずに済むのが特徴です。この「針を使わない」点が、針なし導入と呼ばれるゆえんです。

治療の流れ・効果・回数・ダウンタイム・費用

治療の流れ:まず洗顔で肌の汚れやメイクを落とします。必要に応じてケミカルピーリングなどで角層を整えたうえで、その日の目的に合った有効成分を肌にのせ、機器を肌の上でやさしく動かしながら電流やパルスを流していきます。1回の施術時間は、前後の準備を含めておおよそ20〜30分ほどが目安です。施術後は保湿と日焼け止めで肌を整えて終了です。

期待できる効果と持続:肌のうるおいやキメ、明るさ、毛穴やニキビ後の赤みが気になりにくくなることが期待できますが、変化はおだやかで、1回で大きく変わるものではありません。効果の感じ方には個人差があり、「必ず」「絶対に」といった保証はできません。おだやかな施術ですので、続けることで肌のコンディションを整えていく位置づけとお考えください。

回数の目安:肌の生まれ変わり(ターンオーバー)のサイクルに合わせ、2週間ごとなど定期的に受けていただく方法が一般的です。まずは数回続けてみて、肌の様子を見ながら間隔を調整していきます。

ダウンタイム:施術後すぐにメイクや通常の生活に戻れる方がほとんどで、目立つダウンタイムはほとんどありません。

費用:自由診療(保険適用外)です。1回あたり8,800〜16,500円(税込)で、用いる有効成分や施術内容によって変わります。あらかじめ費用の目安をお伝えしたうえで進めます。

リスク・副作用:まれに、施術中や施術後に一過性の赤み、ほてり、ピリつき、軽いかゆみが出ることがあります。多くは短時間でおさまりますが、続く場合や強い場合はご相談ください。用いる成分によっては、その成分へのアレルギー反応が起こる可能性もあります。

禁忌(受けられない方):電気を使う施術のため、ペースメーカーや植込み型除細動器など体内に電気で動く医療機器を入れている方は受けられません。また、妊娠中の方、施術部位に強い炎症・感染・湿疹・傷がある方、金属や使用成分にアレルギーのある方なども、施術をお控えいただくか、事前に必ずご相談ください。持病やお薬のある方は、診察の際にお申し出ください。

施術後のケアと日常生活のポイント

  • しっかり保湿する:施術後の肌はうるおいを受け入れやすい状態です。当日から、いつものスキンケアで水分と油分をおぎなってあげましょう。
  • 日焼け止めを忘れずに:紫外線はくすみやシミの大きな原因です。施術の効果を守るためにも、日焼け止めや日傘、帽子で紫外線対策を続けてください。
  • こすらない・刺激しない:赤みやピリつきがあるときは、ゴシゴシ洗ったり強くマッサージしたりせず、やさしく扱いましょう。
  • 当日は刺激の強いことを控える:長時間の入浴やサウナ、激しい運動、飲酒は、赤みが出やすくなることがあるため、施術当日は控えめにすると安心です。
  • 気になる症状は早めに相談する:赤みやかゆみが長引く、強くなるといった場合は、無理をせず当院にご連絡ください。
  • マイペースに続ける:おだやかな施術ですので、生活リズムに無理なく組み込みながら、定期的に続けることが肌を整える近道です。

よくある質問(FAQ)

Q. 痛みはありますか?
A. 針を使わないため、強い痛みはほとんどありません。人によっては、電気が流れる際に軽いピリピリ感やムズムズする感覚を感じることがありますが、多くはがまんできる範囲です。感じ方には個人差がありますので、つらいときは遠慮なくお伝えください。

Q. 1回でも効果はわかりますか?
A. 施術直後にうるおいやなめらかさを感じる方もいらっしゃいますが、変化はおだやかで、はっきりした実感を得るには複数回の継続が目安になります。1回での大きな変化を保証するものではありません。

Q. イオン導入とエレクトロポレーションはどちらが良いのですか?
A. どちらが優れているというより、届けたい成分の性質によって向き・不向きがあります。電気を帯びやすい成分にはイオン導入、大きな分子や電気を帯びにくい成分にはエレクトロポレーションが向くとされます。肌のお悩みと成分に合わせて当院がご提案します。

Q. どのくらいの間隔で通えばよいですか?
A. 2週間ごとなど、肌の生まれ変わりに合わせた定期的な間隔が一般的です。肌の様子を見ながら、間隔や回数を一緒に調整していきます。

Q. 化粧品を塗るのと本当に違うのですか?
A. 化粧品を塗るだけでは、角層のバリアにはじかれて奥まで届きにくい成分があります。導入は電気の力で、そうした成分をより届けやすくすることをねらう点が異なります。ただし効果はおだやかで、化粧品での日々のお手入れも引き続き大切です。

Q. メイクはいつからできますか?
A. 目立つダウンタイムはほとんどないため、施術後すぐにメイクをして帰宅される方が多いです。ただし赤みが気になるときは、その日は肌を休ませてあげると安心です。

まとめ

イオン導入・エレクトロポレーションは、閉じた貝殻のように守りの強い肌のバリア(角層)を、傷つけずに越えて、ビタミンCなどの有効成分を効率よく届けることをねらった、針を使わないおだやかな美容施術です。くすみ、毛穴、乾燥、ハリの低下、ニキビ後の赤みといった、はっきりした病気ではないけれど気になる肌悩みに、じっくり寄り添います。効果はおだやかなぶん、ダウンタイムが少なく続けやすいことが魅力で、ピーリングやダーマペンなどと組み合わせると相性のよい施術でもあります。

新潟で、くすみや毛穴、乾燥など気になる肌のお手入れを始めたいとお考えの方は、まずは肌の状態を診せてください。当院は、費用やリスクを先にお伝えし、導入が向く方・ほかの治療が向く方をていねいに見極めたうえで、無理のないお手入れをご提案します。日本皮膚科学会認定専門医が、三条市から皆さまの肌の健やかさを応援します。どうぞお気軽にご相談ください。

よく似た施術との違い・使い分け

  • ダーマペン:極細の針で肌に微細な穴を意図的に作り、その通り道から成分を届けたり、肌の修復力を引き出したりします。導入(針なし)が電気で「すきま」を作るのに対し、ダーマペンは針で物理的に穴をあける点が大きな違いで、変化は出やすい反面、赤みなどのダウンタイムが生じます。
  • ケミカルピーリング:薬剤で角層の古い部分をやさしく整える施術です。導入の前に行うと、その後の成分が届きやすくなるため、組み合わせて用いられることがあります。
  • ビタミンC内服・外用:飲み薬や塗り薬で体の内外から補う方法です。導入は、外用では届きにくい成分をより届けやすくするお手伝いという位置づけで、併用も可能です。
  • エステの美容機器:リラクゼーションを主目的とすることが多く、使う成分の濃度や肌の診断、トラブル時の医療的な対応という点で、医療機関の施術とは役割が異なります。
  • レーザー・光治療:シミやそばかす、赤みなど、はっきりした対象に光の力で働きかける治療です。導入よりも変化を求める場合の選択肢で、目的に応じて使い分けます。

出典

  • 日本皮膚科学会編「科学的根拠に基づく美容医療診療指針」
  • 厚生労働省「医薬品副作用被害救済制度」制度案内
  • Prausnitz MR, Langer R. Transdermal drug delivery. Nature Biotechnology, 2008.
  • 日本美容皮膚科学会学術資料(経皮吸収・導入法に関する総説)
  • 医薬品医療機器総合機構(PMDA)公表資料