「鏡を見るたび、年齢とともに増えるお肌の悩み…どうにかしたいけれど、何が本当に効果的なの?」 「メスを使わずに、自然な若返りを実現したい…」
そんな切実な想いを抱えるあなたへ。今回は、ご自身の血液に含まれる「成長因子」の力を利用して、肌本来の再生能力を引き出す注目の美容医療「PRP療法(多血小板血漿療法)」について、美容皮膚科の院長として、そして一人の「美の探求者」として、詳しく、そして分かりやすく解説いたします。
古来より、人々は「若々しさ」や「美しさ」を求め、様々な知恵を絞ってきました。例えば、古代エジプトの女王クレオパトラは、バラの香油やミルク風呂を愛用し、その美貌を保っていたと伝えられています。また、自然界に目を向ければ、トカゲの尻尾が再生するように、生物には驚くべき自己修復能力が備わっています。
PRP療法は、まさにこの「自己修復能力」に着目した、再生医療を美容に応用した先進的な治療法です。ご自身の血液から、傷の治癒や組織の再生に重要な役割を果たす「血小板」を高濃度に抽出し、気になるお肌の悩みに直接注入することで、コラーゲンやエラスチンの生成を促進し、肌のハリや弾力、小じわ、毛穴の開き、ニキビ跡など、様々なお悩みの改善を目指します。
最新の美容医療では、単に表面的な美しさを取り繕うのではなく、肌細胞そのものの活性化を促し、内側から輝くような健康的な美肌へと導くアプローチが主流となりつつあります。PRP療法は、その代表格と言えるでしょう。
「PRP療法って、なんだか特別な響き…エステでも似たようなものがあるのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、皮膚科で行うPRP療法と、エステサロンでの施術やご自身でのセルフケアには、決定的な違いがあります。
皮膚科医は、まずお肌の状態を医学的に正確に診断します。シミやしわ、たるみといったお悩みも、その原因は一つではありません。例えば、シミだと思っていたものが実は肝斑であったり、アザの一種であったりすることも。PRP療法が本当に適しているのか、他の治療法がより効果的なのかを的確に見極めることが重要です。
PRP療法は、採血や注入といった医療行為を伴います。衛生管理が徹底された医療機関で、専門知識と技術を持った医師が行うことで、感染症などのリスクを最小限に抑え、安全に施術を受けることができます。
当院では、お一人おひとりのお肌の状態や目的に合わせ、PRPの濃度や注入量、注入深度を調整し、最大限の効果を引き出すよう努めています。また、他の治療との組み合わせ(コンビネーション治療)についても、医学的根拠に基づいたご提案が可能です。
非常に稀ですが、施術後に予期せぬ肌トラブルが起こった場合でも、皮膚科医であれば迅速かつ適切な処置を行うことができます。これは、エステサロンやセルフケアでは決して得られない安心感です。
自己判断でのケアやエステサロンでの施術は、一時的な効果しか得られなかったり、場合によっては肌トラブルを悪化させてしまったりする可能性も否定できません。肌のお悩みは、まず美容皮膚科医にご相談いただくことが、美肌への確実な第一歩です。
当院では、お客様の「輝く笑顔と満足度」を第一に考え、PRP療法においても以下のようなこだわりを持って治療に取り組んでいます。
お客様のお悩みや理想の状態をじっくりと伺い、PRP療法の効果やダウンタイム、リスクについて、ご納得いただけるまで丁寧に説明します。不安な点や疑問点は、遠慮なくお申し付けください。
同じPRP療法でも、注入する部位や深さ、量によって効果の現れ方は異なります。当院では、お一人おひとりの肌質、お悩みの種類や程度、ライフスタイルを考慮し、最適な治療プランをご提案します。
採血からPRPの作製、注入に至るまで、全ての工程において厳格な衛生管理基準を遵守しています。
必要に応じて麻酔クリームを使用するなど、施術中の痛みを最小限に抑える工夫をしています。
PRP療法単独でも効果は期待できますが、お悩みの状態によっては、他の治療と組み合わせることで、より高い相乗効果が期待できます。
微細な針で皮膚に高密度に穴を開け、PRPをより深部まで浸透させることで、創傷治癒効果を高め、コラーゲン産生を強力に促進します。ニキビ跡の凹凸や毛穴の開き、肌質改善に効果的です。
電気の力で細胞膜に一時的に微細な孔を開け、PRPや他の美容成分を肌の奥深くまで浸透させます。痛みやダウンタイムがほとんどなく、PRPの効果をブーストします。
特定の波長のLED光を照射することで、細胞の活性化、血行促進、炎症抑制などの効果があり、PRP療法の効果を高め、ダウンタイムの軽減も期待できます。
PRP療法は、以下のような様々なお肌のお悩みに効果が期待できます。
目元、口元、額などの細かいしわ
肌全体のたるみ感、毛穴の開き
くすみ、乾燥、キメの乱れ
凹凸のあるニキビ跡、手術跡など
目の下の青クマ、茶クマ
頭皮に注入することで、毛母細胞の活性化を促し、発毛・育毛効果が期待できます。(※当院では顔への施術が中心ですが、原理として)
注入部位の赤み、腫れ、内出血、軽い痛み、熱感など。これらは通常、数日~1週間程度で自然に軽快します。
注入部位を避ければ当日から可能ですが、赤みや腫れが気になる場合は翌日以降をおすすめします。
当日から可能です。
赤みや腫れを助長する可能性があるため、施術当日は避け、翌日以降、症状が落ち着いてからにしてください。
施術後は肌がデリケートになっているため、紫外線対策を徹底してください。
PRP療法がなぜ美肌効果をもたらすのか、そのメカニズムを少し詳しく見ていきましょう。
私たちの血液中には、「血小板」という細胞成分が含まれています。血小板は、出血を止める働き(止血作用)だけでなく、様々な種類の「成長因子(グロースファクター)」を豊富に含んでいます。この成長因子こそが、PRP療法の鍵を握る成分です。
PRP療法では、まずご自身の腕などから少量の血液を採取します。そして、専用の遠心分離機を使って、血液中から血小板を高濃度に濃縮した部分(PRP:Platelet Rich Plasma)を抽出します。このPRPには、通常の血液の数倍~数十倍の血小板と、それに伴う豊富な成長因子が含まれています。
この高濃度の成長因子を含むPRPを、お悩みの部位(顔、首、手の甲など)の皮膚に細かく注入すると、以下のような働きが期待できます。
成長因子が、皮膚の線維芽細胞などの細胞に働きかけ、細胞分裂を促進し、活性化させます。
線維芽細胞が活性化することで、肌のハリや弾力に不可欠なコラーゲンやエラスチンの産生が促されます。これにより、しわの改善や肌の引き締め効果が期待できます。
新しい毛細血管の形成を促し、皮膚への栄養供給を高め、肌のターンオーバーを正常化します。これにより、くすみの改善や肌のトーンアップ効果が期待できます。
ニキビ跡や傷跡などのダメージを受けた組織の修復を助けます。
つまり、PRP療法は、ご自身の血液の力を借りて、肌本来が持つ「再生する力」「美しくなろうとする力」を最大限に引き出す、まさにオーダーメイドの肌再生治療なのです。化学物質に頼るのではなく、ご自身の体のメカニズムを利用するため、より自然で安全性の高い若返り効果が期待できるのが大きな特徴です。
当院でPRP療法をお受けいただく際の、一般的な流れと注意点についてご説明します。
STEP
カウンセリング・診察
STEP
洗顔・麻酔
STEP
採血
腕などから、PRP作製に必要な量の血液を採取します。採血量は、治療範囲によって異なりますが、通常20ml~40ml程度です。健康診断の採血と同じくらいの量とお考えください。
STEP
PRP作製
採取した血液を、専用の遠心分離機にかけ、血小板を高濃度に濃縮したPRPを抽出します。この工程には約1時間程度かかります。
STEP
PRP注入
STEP
アフターケア・鎮静
STEP
ご帰宅
PRP療法の効果をより高め、美しいお肌を長持ちさせるためには、施術後のアフターケアと日々の生活習慣が非常に重要です。
PRP療法後の肌は、再生プロセスが活発になっています。十分な保湿で肌のバリア機能をサポートし、乾燥から守りましょう。セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンなどが配合された保湿剤がおすすめです。
施術後は特に紫外線に敏感になっています。SPF30・PA++以上の日焼け止めを毎日使用し、帽子や日傘も活用しましょう。新潟は四季を通じて紫外線対策が重要です。特に春から夏にかけて、そしてスキーシーズンなど雪上でのアクティビティの際は、強力な紫外線対策を心がけてください。
ゴシゴシこすらず、泡で優しく洗い、ぬるま湯で丁寧にすすぎましょう。
施術後しばらくは、アルコールや香料、ピーリング成分などが配合された刺激の強い化粧品は避けましょう。
肌細胞の材料となるタンパク質(肉、魚、大豆製品、卵など)をしっかり摂取しましょう。
コラーゲンの生成を助け、抗酸化作用のあるビタミンC(果物、野菜など)を積極的に摂りましょう。
肌のターンオーバーを整え、血行を促進するビタミンA(緑黄色野菜など)やビタミンE(ナッツ類、植物油など)も重要です。
新潟の特産品である鮭やいくらなどに含まれるアスタキサンチンは、強力な抗酸化作用で知られています。また、発酵食品(味噌、納豆、麹など)も腸内環境を整え、美肌に繋がります。旬の魚介類や野菜をバランス良く取り入れましょう。
睡眠中に成長ホルモンが分泌され、肌の修復・再生が活発に行われます。毎日6~8時間の質の高い睡眠を心がけましょう。
血行を促進し、新陳代謝を高めることは、美肌にも繋がります。ウォーキングやヨガなど、無理のない範囲で適度な運動を習慣にしましょう。
過度なストレスはホルモンバランスを乱し、肌荒れの原因になります。趣味やリラックスできる時間を見つけ、上手にストレスを解消しましょう。
喫煙は血管を収縮させ、肌への酸素や栄養の供給を妨げ、コラーゲンを破壊するなど、美肌の大敵です。PRP療法の効果を最大限に引き出すためにも、禁煙をおすすめします。
新潟の気候は、夏は高温多湿で皮脂トラブルが起こりやすく、冬は乾燥と寒さで肌のバリア機能が低下しがちです。季節に合わせたスキンケアと、バランスの取れた食事、質の高い睡眠を心がけることが、PRP療法の効果を高め、健康的な美肌を育むための鍵となります。
採血の際にチクッとした痛みがあり、PRPを注入する際にも多少の痛みを感じることがあります。当院では、麻酔クリームを使用したり、極細の針を用いたりすることで、痛みを最小限に抑えるように配慮しています。痛みの感じ方には個人差がありますので、ご不安な方はカウンセリング時にご相談ください。
効果の実感には個人差がありますが、一般的に施術後2週間~1ヶ月頃から肌のハリやツヤの変化を感じ始め、3~6ヶ月程度でより明確な効果が現れることが多いです。効果の持続期間も個人差や注入部位、生活習慣によって異なりますが、半年~1年程度が目安です。効果を持続させるためには、定期的なメンテナンスをおすすめします。
PRP療法は、美容目的の自由診療となるため、健康保険は適用されません。費用は、注入範囲や回数、併用する治療などによって異なります。詳細な費用については、カウンセリング時にご説明いたしますので、お気軽にお問い合わせください。
目的や肌の状態によって異なりますが、一般的には、最初に1~3回程度の治療を1~2ヶ月間隔で行い、その後は効果維持のために半年~1年に1回程度のメンテナンスをおすすめすることが多いです。医師がお客様の肌状態を見ながら、最適な治療間隔をご提案します。
注入部位を避ければ、施術当日から軽いメイクは可能です。ただし、赤みや腫れが出ている場合は、お肌への負担を考慮し、翌日以降からのメイクをおすすめしています。施術当日は、日焼け止めのみ、またはノーメイクで過ごされる方が多いです。
ダウンタイムには個人差がありますが、注入部位の赤みや腫れ、内出血などが数日~1週間程度続くことがあります。これらの症状はメイクでカバーできる程度であることがほとんどです。デスクワークなどであれば、翌日からお仕事に復帰される方が多いですが、大切なご予定がある場合は、余裕を持ったスケジュールで施術をお受けいただくことをおすすめします。
PRP療法は、ご自身の血液から抽出した成分を使用するため、アレルギー反応や拒絶反応のリスクが極めて低い、安全性の高い治療法とされています。当院では、感染症対策として、採血からPRP作製、注入に至るまで、全ての工程で厳格な衛生管理を行っておりますのでご安心ください。
PRP療法は、ご自身の「治癒力」と「再生力」を利用して、肌本来の美しさを内側から引き出す、非常に魅力的な美容医療です。小じわ、ハリ不足、毛穴の開き、ニキビ跡など、様々なお肌のお悩みに対応可能で、より自然な若返りを求める方、化学的な薬剤に頼りたくない方にも適しています。
当院では、院長である私が、お一人おひとりのお肌と真摯に向き合い、丁寧なカウンセリングと医学的根拠に基づいた確かな技術で、あなたの「なりたい肌」の実現をサポートいたします。「PRP療法についてもっと詳しく知りたい」「自分に合った治療法なのか相談したい」という方は、ぜひ一度、当院の扉を叩いてみてください。
鏡を見るのが楽しくなるような、自信に満ち溢れた輝く笑顔を手に入れるお手伝いができれば幸いです。美しさへの探求は、素晴らしい人生の一部です。私たちは、その旅路に寄り添い、最新かつ最適な美容医療で、あなたを全力で応援いたします。
PRP療法をご検討される際に、混同しやすいお悩みや、自己判断で行いがちだが効果が薄い、あるいは逆効果になる可能性のあるケアについて、いくつか例を挙げます。適切な診断と治療法選択のために、ぜひ参考にしてください。
老人性色素斑、そばかす、肝斑、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)など、シミには様々な種類があり、それぞれ治療法が異なります。PRP療法が直接的なシミ治療の第一選択となることは少ないですが、肌全体の質感を向上させることで、くすみが改善し、シミが目立ちにくくなる効果は期待できます。
PRP療法は小じわやハリ感の改善には効果的ですが、表情筋の動きによって深く刻まれたしわ(額の横じわ、眉間の縦じわ、目尻のからすの足跡など)には、ボツリヌストキシン製剤の注射がより効果的な場合があります。また、たるみが原因の深いほうれい線やマリオネットラインには、ヒアルロン酸製剤注入や糸リフト、HIFU(高密度焦点式超音波)治療などが適していることもあります。
炎症性のニキビには、まず炎症を抑える治療(外用薬、内服薬、ケミカルピーリングなど)が必要です。PRP療法は、炎症が治まった後のニキビ跡(凹み、赤み、色素沈着)の改善に効果を発揮します。
毛穴の開きには、皮脂の過剰分泌、乾燥、たるみなど、様々な原因があります。PRP療法は肌のハリを高めることでたるみ毛穴にアプローチできますが、原因に合わせた複合的な治療が効果的な場合もあります。
青クマ(血行不良)、茶クマ(色素沈着)、黒クマ(たるみによる影)など、クマの種類によって効果的な治療法が異なります。PRP療法は、皮膚の菲薄化や小じわが原因のクマに効果が期待できますが、他の治療法との組み合わせも検討されます。
医療機関で使用するダーマペン4とは異なり、針の深さや衛生管理が不十分な場合、効果が得られないばかりか、感染症や色素沈着、瘢痕のリスクがあります。
肌質によっては刺激が強く、赤みや乾燥を引き起こすことがあります。
肌のバリア機能を低下させ、敏感肌を招くことがあります。
間違った方法や強すぎるマッサージは、逆にたるみを悪化させる可能性があります。
どちらも再生美容に分類されますが、作用機序や期待できる効果、安全性プロファイルが異なります。PRPはご自身の血液を用いるため、アレルギーリスクが極めて低い点が特徴です。
化粧品はあくまで角質層までのケアであり、PRP療法のような真皮層へのアプローチとは効果のレベルが異なります。
食事の補助としては有効ですが、それだけでPRP療法と同等の効果を得るのは困難です。
誤った情報や誇大広告も多く見受けられます。専門医に相談することが重要です。
医師からダウンタイムについて十分な説明を受け、理解した上で治療を選択することが大切です。
肌の老化は進行するため、多くの美容医療は定期的なメンテナンスが必要です。
効果の現れ方や適した治療法は、一人ひとり異なります。
医療の質、安全性、医師の経験などを総合的に判断することが重要です。
紫外線対策は全ての美肌ケアの基本です。
乾燥はあらゆる肌トラブルの原因となります。
生活習慣の乱れは肌状態に直結します。
お肌のお悩みは、ご自身で抱え込まず、ぜひ一度、美容皮膚科の専門医にご相談ください。あなたに最適な治療法を一緒に見つけていきましょう。