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医療脱毛(SPLENDOR X・よくばり脱毛)

MEDICAL

医療レーザー脱毛とは

よくばり脱毛のイメージ医療脱毛レーザー SPLENDOR X の機器本体
当院で使用する脱毛機 SPLENDOR X

雪国の田畑では、季節がめぐるたびに草花が芽吹き、やがて枯れ、また新しい芽が顔を出しますね。じつは私たちの毛にも、これとよく似た「生えかわりのリズム」があります。これを毛周期(もうしゅうき)と呼び、毛は伸びる時期(成長期)・抜けていく時期(退行期)・お休みの時期(休止期)をくり返しています。この自然なサイクルに合わせて少しずつ照射していくのが、医療レーザー脱毛の考え方です。

医療レーザー脱毛は、毛の黒い色素であるメラニンにレーザーの熱を集め、毛を作り出すおおもとの組織(毛包(もうほう)・毛乳頭(もうにゅうとう))にダメージを与えて、毛を少しずつ減らしていく医療行為です。医療機関だけが扱える出力のレーザーを、医師の管理のもとで使います。エステサロンなどで行われる光(IPL)による脱毛とは、出力や目的が異なるものだとお考えください。

なお「永久脱毛」という言葉を耳にされることがあると思いますが、医療脱毛でいう永久的な減毛とは、一般に「一定期間ののちも毛の再生率が安定して低い状態」を指す言葉として使われています。当院では、効果には個人差があることを前提に、無理のない範囲でお手伝いをしてまいります。

2波長を同時に照射する「よくばり脱毛」

こんな方におすすめです

  • 自己処理(カミソリや毛抜き)による肌あれ・埋もれ毛・毛のう炎(もうのうえん)にお困りの方
  • ムダ毛のお手入れにかかる時間や手間を減らしたい方
  • ワキやVIOのニオイ・ムレが気になり、清潔に保ちたい方
  • 産毛(うぶげ)から太い毛まで、部位ごとに毛質がちがって悩んでいる方
  • 色黒の肌質や、屋外での農作業・釣り・マリンスポーツで日焼けしやすい方(肌状態を診てから設定します)
  • 医師の診察を受けながら、安心して脱毛を進めたい方

ご自身の毛質・肌質に合うかどうかは、まず診察でていねいに確認いたします。気になる点はどうぞご遠慮なくご相談ください。

なぜ皮膚科(皮膚の専門医)で受けるのが安心なのか

レーザー脱毛は、毛だけでなく皮膚にも熱が加わる施術です。ですから、肌質や毛質を正しく評価し、一人ひとりに合った出力を選び、万一のトラブルにも医療として対応できることがとても大切だと考えています。

  • 医師が肌の状態・毛の性質・日焼けの有無などを診察してから照射設定を決められます
  • 照射後の赤みや毛のう炎などが起きた場合に、その場で診察し、必要なお薬を用いた治療ができます
  • やけどや水疱(すいほう)などのリスクに備え、医療機関としての体制を整えています

エステサロンなどでの光脱毛では、まれに熱傷(やけど)や肌トラブルが生じ、あとから医療機関を受診されるケースが報告されています。医療脱毛は、こうしたトラブルへの対応まで含めて、医師の管理のもとで行える点が大きな違いです。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医として、皮膚全体を診る視点で安全に配慮してまいります。

当院の脱毛機器「SPLENDOR X(よくばり脱毛)」の特長

当院では、脱毛機器としてSPLENDOR X(スプレンダーエックス/Lumenis社)を主に使用しています。この機器の大きな特長は、755nm(ナノメートル)のアレキサンドライトと、1064nmのNd:YAG(ヤグ)という2つの波長(はちょう)を、独自の「BLEND X(ブレンドエックス)」という技術で同時に、しかも比率を調整しながら照射できる点にあります。これが「よくばり脱毛」と呼ばれる理由です。

  • 2つの波長を同時に照射:浅いところの産毛や薄い毛から、深いところの太い毛、そして色黒の肌質まで、1台で幅広い毛質・肌質に対応しやすくなっています。
  • 比率の調整:部位や毛質に合わせて2波長のブレンド具合を変えられるため、きめ細かな設定がしやすいと考えています。
  • 四角い照射スポット(スクエア):照射面が四角いため、すき間なく効率よく照射でき、施術時間の短縮が期待されます。
  • 照射と同時の冷却:レーザーを当てると同時に肌を冷やすしくみで、痛みや熱の負担にも配慮しています。
SPLENDOR X のハンドピース
照射を行うハンドピース

また、症例や肌質に応じて、補助的にキャンデラ社のジェントルマックス系(GentleMax)のレーザーを用いることもあります。こちらもアレキサンドライト(755nm)とNd:YAG(1064nm)を切り替えて使える機器で、照射の直前に冷却ガスを噴射するダイナミッククーリング(DCD)で皮膚を守り、痛みをやわらげます。産毛から根深い毛、色黒の肌まで対応しやすい定番の機器です。

施術の流れ

初めての方にも安心していただけるよう、当院での大まかな流れをご紹介します。

 
STEP 01
診察・カウンセリング
お悩みや毛の状態・肌質を確認し、レーザー脱毛の適応やリスク・料金をご説明します。
STEP 02
シェービング(剃毛)
照射部位のムダ毛を剃り、レーザーが毛のメラニンに反応しやすい状態へ整えます。
STEP 03
照射(冷却しながら)
肌を冷やしながらSPLENDORXを照射し、毛のメラニンに熱を届けて毛根にはたらきかけます。
STEP 04
照射後の冷却・鎮静
照射した部位をしっかり冷やし、ほてりや赤みをやわらげて肌を落ち着かせます。
STEP 05
アフターケア・保湿
保湿と日焼け対策をご案内し、当日の過ごし方や次回の目安をお伝えします。

照射後は赤みが出ることがありますので、その日は保湿と日焼け対策をていねいに行っていただきます。気になる症状があれば、いつでもご相談ください。

しくみ:レーザーが毛の黒い色素に反応する

レーザーは、毛に含まれる黒い色素(メラニン)に吸収されると熱に変わります。その熱が毛包や毛乳頭に伝わり、毛を作る働きをおさえていきます。周りの皮膚は冷却で守りながら、黒い毛のところにねらって熱を届けるイメージです。下の図で、毛の断面と毛周期を見てみましょう。

医療レーザー脱毛のしくみ。レーザーが毛の黒い色素メラニンに吸収され、その熱で毛乳頭や毛包にダメージを与える皮膚断面の模式図
図:レーザーが毛の黒い色素(メラニン)に吸収され、その熱で毛乳頭・毛包にダメージを与えます。2波長で浅い毛から深い毛まで対応します

このように、レーザーが届きやすいのは主に成長期の毛です。一度にすべての毛が成長期にあるわけではないため、毛周期に合わせて回数を重ねていく必要があります。

回数・間隔の目安

医療レーザー脱毛は、一度で終わるものではありません。毛周期に合わせて、複数回(一般に数回〜)を、数週から数か月おきに重ねていくのが目安です。

  • 回数の目安は、部位や毛質、目指す状態によって異なります
  • ワキやVIOなど毛が太い部位と、顔の産毛のような部位では、感じ方や必要回数が変わることがあります
  • 間隔は毛周期に合わせるため、あまり詰めすぎず、一定の期間をあけて継続します

具体的な回数や間隔は、診察のうえで一人ひとりに合わせてご提案します。焦らず、毛の生えかわりのリズムに寄りそって進めていきましょう。

リスク・副作用・受けられない方(禁忌)

医療行為である以上、レーザー脱毛にもリスク・副作用があります。あらかじめご理解いただいたうえで受けていただくことが大切です。

  • 照射後の赤み・ほてり、毛のう炎(毛穴の炎症)
  • まれに熱傷(やけど)・水疱(すいほう)・色素沈着(しみのように色が残る)
  • まれに硬毛化(こうもうか。かえって毛が濃くなること)や、白斑様(はくはんよう)の色の変化

次のような方は、受けられない、または注意が必要です。

  • 日焼け直後の方・濃く日焼けした肌の方(やけどのリスクが高まるため要注意)
  • ほくろ・シミの部位(保護して照射する場合があります)
  • 妊娠中の方(一般に避けるのがよいとされています)
  • 目のまわりなど、レーザーに注意が必要な部位(保護めがねを使用します)
  • 光に反応するお薬を使用中の方、皮膚の病気がある方などは、診察時に必ずお知らせください

釣りや農作業、マリンスポーツなどで日焼けしやすい季節は、肌の状態を見ながら時期や設定を調整します。ご心配な点は遠慮なくお伝えください。

費用について

医療レーザー脱毛は、健康保険が使えない自由診療(じゆうしんりょう)です。部位や回数によって費用が変わります。

※料金は当院の料金表をご確認ください。

最新の料金は「料金表」でご確認ください

当院で使用する機器の承認状況について

医療機器には、国内で薬機法(医薬品医療機器等法)にもとづく承認を受けているものと、そうでないものがあります。この点について、正しくお伝えしておきます。

  • 当院で使用するSPLENDOR Xなど一部の機器は、国内では未承認の医療機器である場合があります。その場合は、医師の責任のもとで個人輸入などにより入手して使用しています。
  • 同種の医療機器が、諸外国(欧米など)で承認・使用されている場合があります。
  • 国内未承認の医療機器を用いた場合、万一の健康被害に対する公的な救済制度(医薬品副作用被害救済制度など)の対象とならないことがあります。

当院では、これらの点をご説明したうえで、医師の管理のもとに安全へ配慮して使用しています。※機器の最新の承認状況は当院にご確認ください。

よくあるご質問

  • 痛みはありますか?

    個人差がありますが、SPLENDOR Xは照射と同時に冷却するしくみ、ジェントルマックスは冷却ガスの噴射(DCD)で、痛みや熱の負担にできるだけ配慮しています。痛みが心配な方は、施術中もお気軽にお声がけください。

  • 何回くらい受ければよいですか?

    部位や毛質によって異なります。毛周期に合わせて複数回を重ねていくのが一般的です。診察のうえで、一人ひとりに合わせた目安をご提案します。

  • 色黒の肌や日焼けした肌でも受けられますか?

    1064nm(Nd:YAG)の波長は色黒肌・日焼け肌にも比較的向いています。ただし濃い日焼け直後などはリスクが高まるため、肌の状態を診てから設定を判断します。

  • 産毛にも効果はありますか?

    755nm(アレキサンドライト)はメラニンへの吸収が高く、産毛や薄い毛に向きやすい波長です。毛の状態には個人差があるため、効果を保証するものではありません。

  • エステの脱毛と何がちがうのですか?

    医療レーザー脱毛は、医療機関だけが扱える出力のレーザーを、医師の管理のもとで使います。トラブル時に医療として対応できる点も大きな違いです。エステの光脱毛とは出力・目的が異なります。

  • 施術後に気をつけることはありますか?

    照射後は赤みが出ることがあります。保湿と日焼け対策をていねいに行い、刺激を避けてください。気になる症状があれば、いつでもご相談ください。

2つの波長(755nmと1064nm)の使い分け

同じレーザー脱毛でも、波長によって「どんな毛・どんな肌に向くか」が変わります。当院ではこの2波長を使い分け、あるいはブレンドして照射できることを強みと考えています。

波長 種類 向いている毛・肌
755nm アレキサンドライト メラニンへの吸収が高く、産毛・薄い毛に向きやすい
1064nm Nd:YAG(ヤグ) 深く届き、太い毛や色黒肌・日焼け肌に向きやすい

SPLENDOR XではこれらをBLEND Xで同時に、ジェントルマックスでは切り替えて使えます。毛や肌の状態は部位ごとにちがいますので、診察のうえで最適と考えられる設定を選んでいきます。

まとめ

医療レーザー脱毛は、毛の生えかわりのリズム(毛周期)に合わせて、黒い色素にレーザーの熱を集め、毛を少しずつ減らしていく医療行為です。当院の主な機器SPLENDOR X(よくばり脱毛)は、755nmと1064nmの2波長をBLEND Xで同時に、比率を調整して照射できることが特長で、幅広い毛質・肌質に配慮しやすい機器です。補助的にジェントルマックスも用います。効果や感じ方には個人差があり、リスク・副作用もありますので、医師の診察のもとで安全に配慮しながら進めていくことが大切です。新潟県三条市のけんおう皮フ科クリニックでは、皮膚の専門医として、一人ひとりの肌に寄りそったお手伝いをしてまいります。どうぞお気軽にご相談ください。

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参考文献

  1. 日本皮膚科学会「レーザー脱毛の安全な施行に関する指針」日本皮膚科学会雑誌.
  2. 厚生労働省「医療広告ガイドライン(医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針)」.
  3. Ross EV, et al. Laser hair removal: mechanisms and comparison of alexandrite and Nd:YAG lasers. Dermatologic Surgery.
  4. Anderson RR, Parrish JA. Selective photothermolysis: precise microsurgery by selective absorption of pulsed radiation. Science.
  5. Haedersdal M, et al. Evidence-based review of hair removal using lasers and light sources. Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology.