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ご高齢の方

FOR YOU

人生の円熟期を支える
専門的な皮膚の健康管理

年齢を重ねることは、豊かな経験と知恵を蓄える素晴らしい過程です。その一方で、私たちの身体、特に皮膚は、長年の月日と共に少しずつ変化していきます。乾燥やかゆみ、シミやイボなど、以前は気にならなかった皮膚の変化に戸惑うこともあるかもしれません。これらは加齢に伴う自然な変化の一部ですが、時に生活の質を大きく損なう原因ともなります。

当院では、ご高齢の方々が抱える特有の皮膚の悩みに専門的な知見からアプローチし、単に症状を治療するだけでなく、日々の快適さと心豊かな生活を維持するためのお手伝いをいたします。皮膚の健康は、全身の健康と密接に関わっています。私たちは、皆様の人生の円熟期に寄り添う、信頼できるパートナーでありたいと願っています。

しつこい乾燥とかゆみの正体

加齢による皮膚の変化とその対策

ご高齢の方に最も多く見られる悩みが、皮膚の乾燥(老人性乾皮症)とかゆみです 。これは、加齢により皮脂や汗の分泌が減少し、皮膚の表面で水分を保持する力が弱まるために起こります。皮膚の潤いが失われると、表面がカサカサして粉をふいたり、ひび割れ(亀裂)が生じたりします。特に、空気が乾燥する冬場や、皮脂の少ない、すね、腰、背中などに症状が出やすいのが特徴です。  

この乾燥した状態は、皮膚が本来持つバリア機能を低下させます。バリア機能が弱まると、衣類の摩擦や石鹸、ホコリといった外部からのわずかな刺激にも敏感に反応してしまい、強いかゆみや湿疹(皮脂欠乏性湿疹)を引き起こすのです 。そして、かゆいからと掻いてしまうと、さらにバリア機能が破壊され、症状が悪化するという悪循環に陥ってしまいます。

専門医による正確な診断の重要性

当院では、しつこいかゆみを「年のせい」と片付けることはありません。かゆみの原因は、単純な乾燥だけとは限らないからです。例えば、介護用おむつによる接触皮膚炎(かぶれ)、皮脂の多い部位に生じる脂漏性皮膚炎、足のむくみに関連するうっ滞性皮膚炎、がんなどの全身の病気からくる発疹など、ご高齢の方には様々な皮膚疾患が見られます 。私たちは、丁寧な診察を通じてかゆみの根本原因を正確に診断し、的確な治療へと繋げます。  

副作用が少なく、効果的な治療と生活指導

治療の基本は、失われた皮膚の潤いを補う「保湿」です。使用感が良く、継続して使える保湿剤を処方します。湿疹化して炎症が強い場合には、ステロイド外用薬などを適切に使用し、かゆみが強い場合には抗ヒスタミン薬の内服を併用して、つらいかゆみの悪循環を断ち切ります。  

さらに、日常生活での注意点も重要です。

  • 入浴: 熱すぎるお湯や長風呂は避け、体を洗う際はナイロンタオルなどを使わず、刺激の少ない石鹸をよく泡立てて優しく手で洗いましょう 。  
  • 衣類: 肌に直接触れる下着は、チクチクしない綿などの柔らかい素材を選びましょう 。
  • 環境: 暖房などで空気が乾燥しないよう、加湿器を適切に利用することも大切です 。
  • 食事: 皮膚の健康を保つビタミンA・C・Eやタンパク質、亜鉛などをバランス良く摂ることも、肌を内側から支える上で役立ちます 。

帯状疱疹とそのワクチンについて

帯状疱疹とは?なぜ予防が大切なのか

帯状疱疹は、多くの人が子供の頃にかかる「水ぼうそう」のウイルスが原因で起こります。このウイルスは、治った後も体内の神経節に静かに潜伏しており、加齢や疲労、ストレスなどで免疫力が低下したときに再び活性化して発症します。特に50歳を過ぎると発症率が急激に高まります。

帯状疱疹の症状は、体の片側に帯状に広がる痛みを伴う水ぶくれですが、本当に恐ろしいのはその後遺症です。最もつらい合併症が「帯状疱疹後神経痛(PHN)」で、皮膚の症状が治った後も、焼けるような、あるいは突き刺すような激しい痛みが数ヶ月から数年にわたって続くことがあります。この痛みは日常生活を著しく妨げ、生活の質を大きく低下させる原因となります。

ワクチンによる予防という最善の選択

このつらい帯状疱疹とその後遺症を予防するために、現在最も有効な手段が「ワクチン接種」です。ワクチンを接種することで、帯状疱疹の発症を予防するだけでなく、もし発症してしまった場合でも症状を軽くし、何よりも帯状疱疹後神経痛(PHN)への移行リスクを大幅に減らすことができます。

2025年度(令和7年度)からは、65歳の方などを対象に、帯状疱疹ワクチンが公費助成の対象となる「定期接種」に位置づけられる予定です 。当院では、こうした国の制度にも迅速に対応し、対象となる方がスムーズに接種を受けられるよう、手続きのサポートも行います。

現在、日本で接種可能な帯状疱疹ワクチンには2種類あり、それぞれに特徴があります。当院では、お一人おひとりの健康状態やご希望を伺い、どちらのワクチンが最適かを専門医が丁寧に説明し、選択のお手伝いをします。

帯状疱疹ワクチンの比較

特徴 不活化ワクチン
(シングリックス®)
生ワクチン
(ビケン®)
接種回数 2回 1回
接種間隔 2ヶ月
発症予防効果 90%以上 約50-60% 
PHN予防効果 90%以上 約60-70% 
効果持続期間 10年以上と報告 約5年と報告

免疫機能が低下している方

接種可能 接種不可
費用目安(自費) 約42,000円(2回合計) 約8,000円
定期接種自己負担額(例) 自治体により異なる
(例:1回6,500円)
自治体により異なる
(例:2,500円)

一人ひとりの生活の質を高めるために

当院の目標は、単に皮膚疾患を治療することに留まりません。日々の快適さを取り戻し、将来起こりうるつらい症状を予防し、皆様が活動的で心豊かな毎日を送れるよう、皮膚科専門医として総合的にサポートすることです。どんな些細なことでも、お気軽にご相談ください。