「美は1日にしてならず」という言葉がありますが、古代エジプトの女王クレオパトラは、その美貌を保つためにバラの香油風呂に入り、蜂蜜や牛乳を用いたパックを欠かさなかったと伝えられています。また、日本の平安時代の貴族たちも、白粉やお歯黒といった独特の化粧文化を発展させ、美意識の高さを示していました。時代は変わり、現代の美容医療は目覚ましい進歩を遂げ、より科学的根拠に基づいたアプローチで、多くの人々が理想の美しさを追求できるようになりました。
中でも「ボトックス注射」は、気になる表情じわの改善や小顔効果、多汗症治療など、幅広い美容のお悩みに対応できる人気の高い施術の一つです。しかし、その効果や安全性、ダウンタイムなどについて、正しい情報を得る機会は意外と少ないかもしれません。
このページでは、美容皮膚科の専門医である院長が、ボトックス注射の基本から最新情報、そしてあなたの輝く笑顔と満足度を第一に考えた当院のこだわりまで、詳しく解説いたします。
美容医療は、医療行為です。特にボトックス注射のような注入治療は、顔の解剖学的な知識や筋肉の動きを熟知した医師による正確な診断と、繊細な注入技術が不可欠です。
あなたのしわが、ボトックス注射に適した「表情じわ」なのか、あるいは乾燥による「小じわ」や加齢による「たるみじわ」なのかを的確に診断します。皮膚の状態や他の肌疾患との鑑別も重要です。
一人ひとりの筋肉の強さや表情の癖、骨格、そして理想とする仕上がりに合わせて、注入する薬剤の種類、量、深さ、部位を精密に調整します。これにより、より自然で効果的な結果が期待できます。
滅菌された医療器具を使用し、感染症のリスクを最小限に抑えます。また、万が一、副作用や合併症が起きた場合でも、迅速かつ適切な医学的処置を行うことができます。
エステサロンでは、リラクゼーションや肌表面のケアは行えますが、医療行為であるボトックス注射を行うことは法律で禁じられています。無資格者による施術は、効果がないばかりか、重大な健康被害を引き起こす危険性があります。
表情じわの原因は、皮膚表面の問題ではなく、その下にある表情筋の過度な収縮です。そのため、化粧品によるセルフケアでは、根本的な改善は難しいのが現状です。「塗るボトックス」と称される成分もありますが、注射による直接的な筋肉への作用とは効果のメカニズムも程度も異なります。
形成外科などでもボトックス注射は行われていますが、美容皮膚科では、しわ治療だけでなく、シミ、くすみ、たるみ、毛穴といった肌全体の悩みを総合的に捉え、あなたの美しさを最大限に引き出すためのトータルケアをご提案できる点が強みです。
当院では、皮膚科専門医が、医学的根拠に基づいた安全で効果的なボトックス注射を提供し、あなたの「なりたい自分」の実現をサポートします。
当院では、お客様お一人おひとりの輝く笑顔と満足度を第一に考え、ボトックス注射においても細部にまでこだわった治療をご提供しています。
お客様のお悩みやご希望をじっくりと伺い、ボトックス注射の効果やリスク、ダウンタイム、費用について、専門用語を避け、分かりやすく丁寧にご説明します。疑問や不安な点は、遠慮なくご質問ください。
しわの種類や深さ、筋肉の強さ、表情の癖、左右差などを詳細に診察し、最適な注入量と注入部位を決定します。まるでオートクチュールの洋服を仕立てるように、あなただけの治療プランをご提案します。
当院では、国内で唯一、眉間の表情じわと目尻の表情じわの治療に厚生労働省の承認を得ているボツリヌストキシン製剤「ボトックスビスタ®(アラガン社製)」を主に使用しています。品質管理が徹底された安全性の高い薬剤です。
注射時の痛みを少しでも和らげるため、極細の注射針を使用し、必要に応じて施術部位を十分にクーリング(冷却)します。リラックスして施術を受けていただけるよう、細心の注意を払っています。
ボトックス注射だけでは改善が難しい深いしわや、たるみ、くすみなどのお悩みには、ヒアルロン酸注入や、当院が導入している最新の美容医療機器(例:より深層にアプローチできるダーマペン4や、薬剤導入効率の高いエレクトロポレーションなど)とのコンビネーション治療をご提案することも可能です。相乗効果により、より高い満足度を目指します。
ボトックス注射は、その作用機序から様々な美容効果が期待できます。
驚いた時や眉を上げた時にできるしわ。
怒った時や考え事をしている時にできるしわ。
笑った時にできる放射状のしわ。
あごの梅干しじわ、鼻根部の横じわ(バニーライン)、口角の下制筋による口角下垂の改善など。
エラ張りの原因となる咬筋(ものを噛む時に使う筋肉)の働きを弱めることで、筋肉のボリュームを減らし、フェイスラインをすっきりとシャープに見せます。
ワキの下、手のひら、足の裏など、汗の量が多い部位に注射することで、汗腺の活動を抑制し、過剰な発汗を抑えます。
肩の僧帽筋に注射することで、筋肉の緊張を和らげ、肩こりを軽減する効果が期待できます。
笑った時に歯茎が過剰に見える状態を、上唇挙筋群の働きを抑えることで改善します。
発達したふくらはぎの筋肉(腓腹筋)を小さくし、脚のラインを細く見せます。
皮膚の浅い層に微量のボトックスを注射することで、肌の引き締め、毛穴の改善、皮脂分泌の抑制、小じわの改善などが期待できます。
鼻腔内に微量のボトックスを点鼻することで微絨の産生を抑えます。
通常、施術後2~3日程度で効果が現れ始め、約1~2週間で効果が安定します。
個人差はありますが、一般的に3~6ヶ月程度効果が持続します。効果を持続させるためには、定期的な施術が推奨されます。
注射部位に小さな青あざ(内出血)ができることがありますが、通常1~2週間程度で自然に消えます。メイクでカバーできる程度です。
施術直後~数時間程度、注射部位に軽い腫れや赤みが出ることがありますが、通常は当日中に治まります。
注射時にチクッとした軽い痛みを感じることがありますが、我慢できないほどではありません。施術後の痛みはほとんどありません。
稀に、頭痛や注射部位の違和感などが生じることがありますが、数日で改善することがほとんどです。
ボトックス注射は、ダウンタイムが比較的短く、日常生活への支障も少ないため、お忙しい方でも受けやすい施術と言えます。
ボトックス注射の有効成分は、「ボツリヌストキシン」というタンパク質の一種です。これは、ボツリヌス菌によって産生されますが、医療用に使われるものは、この毒素を安全なレベルまで希釈・精製したものです。
その作用メカニズムは、非常にシンプルかつ効果的です。
私たちの筋肉は、脳からの指令が神経を通って伝わることで収縮します。この時、神経の末端からは「アセチルコリン」という神経伝達物質が放出され、これが筋肉の受容体に結合することで筋肉が動きます。
ボトックス注射は、このアセチルコリンの放出をブロックする働きがあります。アセチルコリンが放出されなくなると、筋肉への指令が伝わらなくなり、筋肉の過剰な収縮が抑えられ、筋肉がリラックスした状態(弛緩)になります。
表情じわは、長年にわたる表情筋の繰り返される収縮によって、皮膚に折り目がつき、それが固定化されたものです。ボトックス注射によって表情筋の緊張が和らぐと、皮膚にかかる負担が軽減され、しわが浅く目立たなくなります。また、新たな深いしわが刻まれるのを予防する効果も期待できます。
エラが張って見える原因の一つに、咬筋の過度な発達があります。ボトックスを咬筋に注射すると、咬筋の働きが弱まり、使われなくなった筋肉が徐々に小さくなる(廃用性萎縮)ことで、フェイスラインがすっきりとします。
汗は、交感神経の末端から放出されるアセチルコリンが、汗腺(エクリン汗腺)の受容体に作用することで分泌が促進されます。ボトックスを汗の気になる部位の皮膚の浅い層に注射すると、このアセチルコリンの放出を抑え、汗の分泌を効果的に抑制します。
このように、ボトックス注射は、筋肉の動きをコントロールすることで、様々な美容上の悩みを改善するのです。
当院でのボトックス注射は、お客様に安心して施術を受けていただけるよう、以下の流れで進めていきます。
STEP
ご予約・ご来院
まずは当院受付にて、カウンセリングのご希望の胸をお伝えしていただきます。
STEP
カウンセリング
STEP
診察・デザイン
STEP
施術準備
STEP
施術(約1~5分)
STEP
施術後
ボトックス注射の効果をより長く、美しく保つためには、施術後の適切なケアと日々の生活習慣が大切です。
肌が乾燥すると、小じわが目立ちやすくなります。ボトックスで表情じわが改善されても、肌表面の潤いは重要です。保湿力の高い化粧水や美容液、クリームでしっかりと保湿しましょう。
洗顔時やメイク時、タオルで顔を拭く際など、肌への摩擦はできるだけ避けましょう。ゴシゴシこするのではなく、優しく押さえるようにケアすることが大切です。
紫外線は、肌の老化(光老化)を促進し、しわやシミ、たるみの大きな原因となります。ボトックス注射の効果を損なわないためにも、季節を問わず、日焼け止めを毎日塗る習慣をつけましょう。SPF30・PA++以上を目安に、こまめに塗り直すことがポイントです。特に新潟の夏は日差しが強く、冬は雪からの照り返しもあるため、一年を通じた紫外線対策が美肌の鍵となります。
肌の健康を保つためには、タンパク質、ビタミン(特にA、C、E)、ミネラルなどをバランス良く摂取することが重要です。
肌のハリや弾力を保つコラーゲンの材料となります。新潟は新鮮な魚介類が豊富ですので、良質なタンパク質源として積極的に取り入れましょう。魚に含まれるEPAやDHAなどの良質な脂質も美肌に役立ちます。
コラーゲンの生成を助け、抗酸化作用もあります。野菜や果物から摂取しましょう。
新潟の特産品である発酵食品(味噌、醤油、日本酒など)や、米ぬかには、抗酸化作用のある成分が含まれていることがあります。これらを上手に食生活に取り入れるのも良いでしょう。
睡眠中に分泌される成長ホルモンは、肌のターンオーバーを促し、ダメージを修復する働きがあります。毎日6~8時間程度の質の高い睡眠を心がけましょう。
適度な運動は血行を促進し、肌の新陳代謝を高めます。ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で続けられる運動を取り入れましょう。ただし、ボトックス注射の当日は激しい運動は避けてください。
ボトックス注射で表情筋の動きを抑えている部位に対して、過度な表情筋トレーニングを行うと、効果が薄れたり、不自然な表情になったりする可能性があります。医師の指示に従い、適切なケアを行いましょう。
ストレスは活性酸素を増やし、肌の老化を早める原因の一つです。自分なりのリラックス方法を見つけ、上手にストレスをコントロールしましょう。
ボトックス注射の効果を持続させるためには、医師と相談の上、3~6ヶ月ごとを目安に定期的な施術を受けることをお勧めします。
新潟の気候は、夏は湿度が高く蒸し暑い日があり、冬は乾燥しやすく、また積雪による紫外線反射も無視できません。釣りやスキーといったアウトドア活動が盛んな地域でもあるため、日焼けや乾燥、寒冷刺激による肌ダメージを受けやすい環境と言えます。これらの地域特性を踏まえ、日々のスキンケアや生活習慣を見直すことが、ボトックス注射の効果を高め、美しい肌を長く保つ秘訣です。
注射時にチクッとした軽い痛みを感じることがありますが、極細の針を使用し、必要に応じてクーリングを行うことで、痛みは最小限に抑えられます。多くの方が我慢できる程度の痛みです。痛みに弱い方には、麻酔クリーム(別途費用)を使用することも可能ですので、カウンセリング時にご相談ください。
通常、施術後2~3日程度で効果が現れ始め、約1~2週間で効果が安定し、はっきりと実感できるようになります。効果の現れ方には個人差があります。
効果の持続期間は個人差がありますが、一般的に3~6ヶ月程度です。効果を持続させるためには、この期間を目安に定期的に施術を受けることをお勧めします。医師と相談しながら、最適な施術間隔を決めていきましょう。
はい、施術当日からメイクは可能です。ただし、注射部位を強くこすったり、マッサージしたりしないようにご注意ください。
主な副作用としては、注射部位の内出血、腫れ、赤み、軽い痛み、頭痛などが挙げられますが、これらは一時的なもので、数日~1週間程度で自然に治まります。稀に、表情の違和感(眉が上がりにくい、目が重く感じるなど)が生じることがありますが、これも時間とともに改善します。当院では、副作用のリスクを最小限に抑えるため、解剖学を熟知した医師が適切な部位に適量を注入し、安全性の高い承認薬剤を使用しています。万が一、気になる症状が出た場合は、速やかにご相談ください。
適切な量と部位に注射すれば、表情が不自然になることはありません。当院では、お客様の自然な表情を損なわないよう、一人ひとりの筋肉の動きや表情の癖を考慮し、注入量や注入部位を細かく調整するオーダーメイド治療を行っています。過剰な効果を避け、あくまで「若々しく自然な仕上がり」を目指します。
はい、ヒアルロン酸注入やレーザー治療、光治療(IPL)、ダーマペン4、メソナJ(エレクトロポレーション)など、他の多くの美容施術と併用することが可能です。併用することで相乗効果が期待できる場合もありますので、カウンセリング時に医師にご相談ください。
ボトックス注射は、気になる表情じわの改善や小顔効果、多汗症の治療など、様々なお悩みに対応できる効果的な美容医療です。しかし、その効果を最大限に引き出し、安全に施術を受けるためには、正しい知識と信頼できるクリニック選びが何よりも大切です。
当院では、皮膚科専門医である院長が、お客様お一人おひとりの肌質やお悩みに真摯に向き合い、医学的根拠に基づいた丁寧なカウンセリングと、オーダーメイドの治療プランをご提案いたします。最新の美容医療技術を積極的に導入し、安心・安全を第一に考えた施術を心がけています。
「ボトックス注射に興味はあるけれど、少し不安…」「自分にはどんな治療が合っているの?」など、どんな些細なことでも構いません。まずは一度、当院にご相談ください。あなたの「なりたい自分」を叶えるお手伝いができることを、心より楽しみにしております。美しさへの第一歩を、私たちと一緒に踏み出しましょう。
ボトックス注射を検討されている方が混同しやすいお悩みや、自己判断で行いがちな間違ったケアについて、以下にまとめました。適切な診断と治療のために、ぜひ参考にしてください。
シミの種類によって治療法が異なります。自己判断は禁物です。
保湿ケアで改善するのは主に乾燥じわです。
たるみが原因の深いしわには、ヒアルロン酸注入や他のたるみ治療が適している場合があります。
皮膚表面からの浸透には限界があり、注射による効果とは異なります。
表情じわの原因である筋肉にアプローチできないため、効果は限定的で、場合によっては悪化させることも。
間違った方法で行うと、特定の筋肉が過剰に発達し、かえってしわが深くなることがあります。
安全性や品質が保証されておらず、深刻な健康被害のリスクがあります。
皮膚の弾力が失われ、深く刻まれてしまったしわには、他の治療法との併用が必要な場合があります。
制汗剤は一時的に汗を抑えるものですが、ボトックス注射は汗腺の働きを根本から抑制します。
効果の持続期間が短くなる可能性があります。
根本的な原因が姿勢にある場合、効果は一時的です。
骨格や歯並びが主な原因の場合、歯科矯正や外科的治療が必要なこともあります。
薬剤が意図しない部位に広がる可能性があります。
根本的な解決にはならず、場合によっては肌トラブルの原因にも。
自然な表情を失い、コミュニケーションに影響が出ることも。ボトックスで自然な笑顔を取り戻しましょう。
効果は一時的なので、継続するかどうかはご自身の判断で決められます。
これはヒアルロン酸注入と混同されがちです。ボトックスは筋肉の働きを弱めるもので、ボリュームを出すものではありません。
使用する薬剤の種類、医師の技術力、衛生管理などが不明確な場合があり、注意が必要です。
医療用に安全に精製・調整されたものであり、適切な量を適切な部位に使用すれば安全です。
適切なケアや治療で改善できる可能性があります。まずは専門医にご相談ください。
表情じわだけでなく、乾燥による小じわやハリ不足でお悩みの方は、ダーマペン4やエレクトロポレーションのページも併せてご覧ください。また、シミやくすみにはQスイッチルビーレーザーやケミカルピーリング、たるみにはジェントルマックスプロによる美肌治療も効果的です。